JTC を持ち上げてみる
概要
新卒から15年勤めた JTC を辞めたので退職ポエムを書いてみました。よくJTC はクソという文脈で語られることを見かけるので逆に良かったところを挙げています。そもそも悪い会社なら15年も勤めないですし、実際そんなに悪くはなかったはず。
自己紹介
- 業種は製造業
- 修士卒(情報科学)
- 業務は主に組み込みエンジニア・ソフトウェアエンジニア
- 15年のうち5年はアメリカ赴任
良かったところ
一言でまとめれば超ホワイト。働いている人はいい人が多いし、コミュニケーションも感情ではなく論理で行われる。社内アンケートを取ったら「経営層がクソ」って意見が 結構出てくるくらい心理的安全性(報復されない安心感)もる。
肌感覚では男性の9割が30歳までに結婚しているし、バリキャリ女性との結婚も多い。忙しい部門でもあまり気兼ねなく定時上がりできるし、男性が育休取るのも普通。転 勤は希望しなければほぼないし、希望すれば海外赴任も含めて(希望者が少ないので)通りやすい。営業拠点の片隅に技術者がいるみたいな融通も利く。
それからエンジニアとしてしっかり経験を積むことも、のらりくらり給料泥棒としてやっていくこともできる。20代で経験を積んで30代で転職するというというのが黄金 ルート。中堅がどんどん抜けていくので頭数は余裕があるのに技術者は不足しているという環境。のらりくらりしたい人がブルシットジョブを担当して、やる気のある若手が 経験を積める仕事を担当するという好循環で回っている。また優秀な人から辞めてしまうので普通の人でもそれなりに評価される。
技術面では誰が言ったかではなく何を言ったかで判断するみたいな公平性がある。「若手は発言できない雰囲気」みたいなものもほとんど経験したことはない。中間管理職が 忙しすぎるせいか、結果を出し続ける人の裁量はどんどん大きくなるので、能力のある人がマイクロマネジメントでストレスを感じるようなこともない。主任がヒラの仕事を して代わりにヒラが主任の仕事をするみたいな運用もあるし、希望次第でかなり多くのことができる。そのせいで私は4回も転勤したんだけど。
ソフトウェアエンジニアとしては大学で計算機科学を専攻していた人が少ないので無双できた。マサカリを投げるという表現があるけれども、そもそもマサカリを持ち上げら れる人が100人中5人もいない印象。100人の開発部門で5人のうち1人が辞めたら部門全体のアウトプットが20%減るみたいな感じ。そんな環境だから未経験からソ フトウェアエンジニアでも大丈夫だし、アウトプットゼロでも詰められることはないし、5人と95人で賃金も同じ。むしろ仕事が早くて定時上がりの5人より残業多い95 人の方が賃金多いまである。リスキリングとかいって非ソフトウェア部門からソフトウェアエンジニアになるための社内プログラミング講習もある。めざせ未経験からソフト ウェアエンジニアになって残業代で年収イッセンマン。
いちおう5人の方にも海外赴任という年収を上げるパスがある。アメリカでソフトウェアエンジニアやって年収2~3倍みたいな感じ。5年くらい海外赴任してレバナスに突 っ込めば下手な転職よりはるかに割がいい・・・かもしれない。少なくともアメリカでソフトウェアエンジニアって経歴はエンジニアの生存戦略として悪くない。グリーンカ ード取って現地転職の選択肢もあるし、帰国して新卒カードより強い転職カードを切ることもできるし。子育て中の共働き家庭だと普通に国内で転職先を探す方が面倒ごとが 少なかったりするんだけど。
さいごに
本日は4月1日ですよ